2007年08月12日

感想:三四郎




評価:★★☆☆☆(40/100)

書名:三四郎

著者:夏目漱石

内容:
熊本から出てきた三四郎の恋物語
というか青春小説?


感想:
我輩は猫であるでは
漢文や西洋の学問からの引用が非常に目立った
それに対し三四郎ではそれがほとんどなされていない

引用は一見知的なようだが
過ぎる引用は自慢のようでもあってかえって面白みをなくす
量によるのか引用の仕方によるのか分からないが
少なくとも僕は引用を用いる本を読むと
そのように思う

猫を読んだ時
確かに漱石はロンドンに留学もして
大学も出て賢いし
西洋の事もこれだけ書けるとはすごいと思った
それと同時に嫌味な印象を受け取ったのも事実

三四郎ではそれが全くといっていいほど出てこない
理由は分からないが
漱石自身がそういった
知識自慢に陥らないように避けたのではと思う



三四郎は
1908年、「朝日新聞」に9月1日から12月29日にかけて連載。翌年5月に春陽堂から刊行された。
(Wikipediaより)

先日インフルエンザの世界的大流行について少し話を聞きまして
それが1918年のスペイン風邪です

そこで三四郎に「インフルエンザ」ということばが出てきて少し驚いたのです
三四郎が書かれたのは1908年
インフルエンザは無かったのでは・・・と

そこで少し調べてみると
インフルエンザとヒトとの関わりは古く、古代エジプトにはすでにインフルエンザと見られる病気の記録が残っている。
「インフルエンザ」の語は、16世紀のイタリアで名付けられた。
18世紀にイギリスで流行した際に英語に持ち込まれ、世界的に使用されるようになった。

スペイン風邪が別に初めではなかったんですね
日本においても
1900年代初めには
すでにインフルエンザは重い病気として存在していたようです




1908年といいますとほぼ100年前です
100年前の恋愛と今の恋愛は違います
だからはっきりいって
その頃の恋愛小説なんて現代の人が読んでも
ちっとも面白くないのではないかと思います

三四郎からはそんな印象を受けました



恋愛の要素より青春の要素が強いことから
青春小説と捉えることもできるようです
それにしても現代とはまるっきり違うのです
希望を引っ提げて上京するなんて人はいないのです
社会の批判なんぞのほうが面白くよめていいのかもしれません


人物の描き方は好ましいです
三四郎というふわふわと漂うような
ありふれた学生を主人公に据えて
周りには猫の時と同様面白いキャラクターがいます
さめた目で見つめる広田先生
若さ故の熱血
若さがあれば何でもできると信じる友人
好意があるのか無いのか定かでないみねこ
いとおしさを兼ね備えたよし子
必死に何か良く分からない物を研究する野々宮君

そういったいろんな考え方を持った人間を登場させて
その中で繰り広げられる日常の世界は
すばらしいと思います

小説の中でどのような考え方がいいのか
そういった結論は出ません
社会にいるこういった人たちへ
何かを訴えかけているようです
こんな生き方もあるよ、というよりでもあるし
そんな生き方してどうするの?というようでもある
漱石自身の意思は感じ取られません
が、そこにまた魅力を感じます

気になるのはやはり漱石です
広田先生のモデルは漱石と言われています
そのように行動を起こすことなく
社会から一歩引いて
さめた目で見つめる
それが漱石だったのでしょうか



他の方の感想
http://simplelife1979.blog111.fc2.com/blog-entry-21.html
http://ylupin.blog57.fc2.com/blog-entry-3165.html
http://mugi4ishida.blog71.fc2.com/blog-entry-519.html



余談:
ストレイシープ
迷える子羊かと思った
キリスト教みたくそっちのがいい
人気blogランキングへ
posted by ぽお at 22:01 | 大阪 ☀ | Comment(0) | TrackBack(1) | 感想
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

夏目漱石「三四郎」
Excerpt: 「さいきんは夏目漱石ばかり読んでて、えへへー、漱石はおもしろいなー、って感じで、木陰で「三四郎」を読み終えて、ちょっと休憩。うーん、漱石先生、疲れた。漱石の小説は、感情が直裁っていうか、すごくまっすぐ..
Weblog: 隠れ蓑〜penseur〜
Tracked: 2007-08-12 23:49
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。